ソライロ☆ソロライフ

このサイトは、これまで様々な一人行動を経験してきた筆者が、その経験談を晒したりソロライフの充実案をあげたりしながら、 世のおひとりさま方やその候補者を勇気づけ、「ひとりだけどひとりじゃない」不思議な感覚を味わってもらうことを目的としています。 将来的には、ここに集う人たちが「ゆるく」繋がる場なんかにもなれば良いなとも思っています。

30代喪女がエンディングノートを書いてみた

こんにちは。
2020年、新しい年を迎えたところで何故か
「あれ、私今年死ぬんじゃね?」
という直感がしているので、最近は終活について考えています。

(2020年5月追記 この後世界がこんなパンデミックに陥ろうとは…。結構この直感が現実味を帯びてまいりました。)

特に、ひとり者としていかに人様に迷惑をかけずに死ぬかということを考え、「エンディングノート」を書きはじめてみたので、その感想を語ってみます。

 エンディングノートとは

デジタル大辞泉によれば、

《〈和〉ending+note》人生の終盤に起こりうる万一の事態に備えて、治療や介護、葬儀などについての自分の希望や、家族への伝言、連絡すべき知人のリストなどを記しておくノート。
[補説]遺言状と異なり、法的な拘束力はない。

とあります。

これに対し、相続に関すること、財産に関することなど、一定の事柄に関しては、決められた様式に従って遺言書を作成することで法的拘束力を持つ、つまり遺言状の内容が優先的に守られることになります。
(遺言に関しては民法に定めがあり、これに従って手続きを踏みます)

究極の棚卸し

今回使ったのは、ネット上で配布しているMicrosoft Word用の「エンディングノート」テンプレート
ダウンロードしたらすぐに書き始めることができます。もちろん無料。

          

エンディングノートは、こんな問いから始まります。

まず、どんな方法で想いを託したいですか?

エンディングノートか、遺言書か。。。
いきなりでっかい問いが来ましたね。。。
とはいえ筆者の場合は現段階ではエンディングノート一択です。

この問いを皮切りに、五章から成る記入欄を埋めていく流れになります。

第一章 私に関すること
名前、誕生日、住所、本籍地、血液型
趣味・特技、愛読書、座右の銘、尊敬する人、恩人など「いま」にフォーカスがおかれた項目

「ええ、こんなことまで書かなきゃいけないのか…」というのが正直な感想。
記入欄の説明書きによると、毎年この欄をアップデートしていくことで、自分自身の思いがけない変化に気づくことができる!とのこと。
この部分の記入を通して、自分自身を見つめ直す意味もあるようです。
意外と、埋めるのが難しいです…。

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第二章 メッセージ
記念日、大切な人へ面と向かって言えないメッセージ
財産などの贈与について

死が予測不能なものであることを考えると、故人が直接メッセージを残しておくというのはできそうでなかなかできない貴重なことだと思います。
それを思うと、これを書き残しておくのはかなり意義あることのように思われました。

しかし、30代でこれを書くのはあまりに実感がなさ過ぎて、
「俺、何書いてるんだろう…?」
という気持ちになりました。
今後目に触れるたびに恥ずかしくなりそうです。
海外に大切な人がいる場合は、訃報含めた現地語Ver.(もしくはその翻訳をお願いする人)も用意しなければならないですね。

財産の贈与については関係ない話過ぎる…。

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                     本当にこんなふうに書くしかない

第三章 医療
告知、延命治療、臓器提供、保険証、かかりつけ医、持病やアレルギー等について

第四章 葬儀
喪主や葬儀社、葬儀の内容に関する希望、訃報を知らせたい(知らせたくない)人リスト、遺影・お墓について

これらは、エンディングノートを開いてから知るのではちょっと遅いんでは、という気もしますw
特に第三章については、もう死ぬ(or判断能力を失う)前から、口頭で話し合う必要があるように思われました。

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              理由も含めしっかりと書いておきます。

といっても、葬儀の話なんかは、死ぬ前にすると「縁起でもない!」と言われそうですが。

「訃報を知らせたい人リスト」の作成により、「自分が死んだらあの人やあの人に訃報が伝わるだろうか…?」という不安がかなり解消されました。
リストアップはかつてなく慎重・真剣!になりました。

遺影にしてほしい写真(人生で唯一プロにちゃんと撮ってもらったプロフィール写真)を貼り付けると、かなりリアリティが出てぐっときました。
ビジュアルが決まると雰囲気が出るものですね。

          

第五章 財産
預貯金・保険、年金、デジタル資産について
重要書類や契約、SNSなどのアカウントについて

これ、自分自身ですら曖昧な部分が多いです…。
自分ですらそうなので、まして遺族や代理人がこれに立ち向かうとなると尚更迷宮入り度が高まるに違いありません。
早めに棚卸ししておく必要性をビシビシ感じます。

実際のところ、特にこうした預貯金・保険口座のアカウントやパスワード、デジタル資産(PC・スマホ・デジカメなど)のデータの取り扱いは、死後の手続きにおいて困難となりやすいものの一つだそうです。
こうしたものの準備は「デジタル終活」と呼ばれ、死期を待たず今すぐにでも準備を始める重要性が叫ばれています。

TwitterFacebookInstagramLINE等の主要SNSなどについては対応はそれぞれですが、追悼アカウントへの切り替え(事前に本人による設定も可)、死後の遺族等によるアカウントの削除手続きの受付を行っているところもあります。

そして、航空会社のマイレージについても、必要書類を提出することで法定相続人が相続することができるとのことです。(一例:JALの場合)

したがって、少なくともまず何のサービスを利用しているか、ということを洗い出すことが重要といえます。
危惧されるのが、死後のアカウントを放置することで、乗っ取りや荒らしなどで死後もなお友人などにまで被害が及ぶリスクがある点です。このため、もれなく対応する必要があります。
ちなみに筆者は、使っていないSNSはこの機会にさっぱり削除してしまいました。

尚、ログインID・パスワードなど、特に機密性が高く重要な情報については、エンディングノートには書かずに別途保管しておくことが推奨されています。
それはそれで管理が大変そうですね(*_*)

(紙媒体のエンディングノートには、この部分を袋とじにして、「もしもの時に開けてください」という形にしているものも。賢い…!)

それにしても、もし今死んだら今の貯金やポイント等=相続財産になるのだと考えると不思議な気持ちです。

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このように、ノートへの記入を通して、自分自身のこと、残していくことになるものに関して徹底的に棚卸しすることになります。
そもそも死=人生自体終了なのでそれはそうなのでしょうが。

全体的な感想

ということで、まだ完璧に書き終わったわけではありませんが(そもそもエンディングノートに関しては完成という概念があるのかわかりませんが)、記入する中で以下のような感想を抱きました。

とにかく、実感がわかない

当然かもしれませんが、30代、特に余命を宣告されているわけでもない身でエンディングノートを書いてもなかなか実感がわきません
何か回答を記入しても、それらがすべてツルツルツルと宙を滑っていくような、そんな感覚。

しかしそもそも、全員が「もうすぐ自分は死ぬんだ」と実感して亡くなるわけではありません。
それを思うと、やっぱり若いうちから、意識があるうちから、何かしら意思を書き残しておくことは意義あることのように思われました。

というか、やるべきこと、めちゃくちゃある!

大変なものを作ってしまった

このノート、上記に挙げた項目からお分かりかと思いますが、かなり極秘な類の個人情報のかたまりです。
従って、まずそんな資料をこの先管理し続けることにはリスクを感じるというのが正直な感想。
そして、いずれは必要な人にノートの存在を知らせなければならないわけで、どんなタイミングでいかにして確実に伝えるかというのも迷えるところです。
そもそも自分が死んだら誰がその世話をしてくれるのかすら不明ですし(当方身寄りなくなるおそれあり)。

大変なものを作ってしまった!というか、こんなに大変なミッションがあることに気づいてしまった!という思いです。

筆者はいつ死んでも別に構わないと思っていますが、あとのことを考えると死ぬのも楽じゃないですね。

若いうちはいろいろと猶予がある

エンディングノートを書く中で特に迷ったのは、お墓や菩提寺(代々お世話になっているお寺)について。
そんな話したことない…!知らない…!という状態なので、空欄だらけになってしまいました。

ただ、若いうちであれば、まだ親や祖父母が健在であることも多く、それらの状況や今後について、重要性を分かった上で話をする時間があります。

また、そもそもその場合は、まず彼らを見送る側になることが想定されます。それを考えても、こういう作業を経ることでそれにもより現実味と実感をもって向き合うことができることでしょう。

それと、第二章の「大切な人へのメッセージ」を書いているとき、現世における様々な心残りが浮かび、それを悔やむような文面になってしまいました。

…が、よくよく考えるとまだチャンスはあるじゃない!

若ければ若いほど、死への実感はわきにくい代わりに、来るべき時に向けた準備や人生のリベンジの時間はより多くあるということなんですね。
そう思うと、少し生きる希望が湧いてきたような気がします。

自分より先に逝く人には、エンディングノートを書いていてほしい

自分が見送る側だったらと想像すると、こういうエンディングノート等で「想い」が残してあると物凄く助かるだろうし嬉しいだろうと思います。

見送る側としては、少しでも故人が満足のいくような見送り方をしたいはずで、こういう指針があることはその大きな助けとなるでしょうし、その後の気持ちの整理もつけやすくなるのではないでしょうか。
また、こういうものを通して故人の人となりを改めて垣間見られるのもかなり素敵なポイントだと思います。

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例えば

  • 生涯の一番の思い出、エピソード
  • 自分自身が死んだとき、どう思うと思うか
  • もし生まれ変わったら何になりたいか

など、必要ではないけれど読んでおもしろいような項目などがあると、故人・遺族ともに楽しめるのではないかと思います。

そもそもエンディングノートは、法的な拘束力がない分、始めから終わりまでまじめな顔をして書いたり読んだりしなければならないものではないですし、ガッチリ項目が決まっているわけでもない≒本人や関係者の望む項目を好きなだけ追記したって良いはずですし。

何よりもやっぱり・・・

自分や大切な人がいつ死ぬか分かればいいのに(爆)。

それは悲しいことにも思えますが、それが分からないからこそ、悔いを残してしまったり、その後の手続きが大変になったりするわけで。

 

ということで、エンディングノートの作成や自分の最期について思いを馳せておくこと、年齢がいくつであろうともオススメです。
生涯の「宿題」の存在に、気づいてしまうことでしょう。

それにしても、今死んだら〇〇〇〇〇歴(お察しください)=年齢=享年になるのか・・・

 

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